【図解】Salesforce Developer Edition の始め方|無料の開発環境の作り方、制限、作った後に試すこと

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Developer Edition、Playground、Sandbox の違い

判断の基準は2つです。自社の本番の設定が必要か、作ったものを長く残すかです。

自社の設定が必要ならSandbox、バッジの学習ならTrailhead Playground、数日だけ使い捨てならスクラッチ組織、それ以外の自作や検証はDeveloper Editionに分かれる判断の流れ図
最初の分かれ道は「自社の本番の設定が必要か」
比較 Developer Edition Trailhead Playground Sandbox スクラッチ組織
向いている用途 自作、機能の検証 バッジの学習 自社の開発、テスト 短期の開発
費用 無料 無料 本番の契約に付く Dev Hub が必要
作り方 登録フォーム Trailhead の Create Playground 本番組織から CLI と Dev Hub
本番の設定 入らない 入らない コピーされる 入らない
本番のデータ 入らない 入らない 種類による 入らない
期間 使い続ける限り(45日で失効の対象) 使い続ける限り 定期的にログインすれば残る 最長30日(既定7日)

Trailhead Playground は、中身としては Developer Edition です。そこに Trailhead のデータとパッケージが足されています。Trailhead のアカウントから最大10組織まで作れ、ハンズオンの確認にも使えます。

一方で、Developer Edition と Playground から Sandbox は作れません。Sandbox は本番組織のコピーで、Professional Edition 以上の本番組織で使えます。使える種類と数はエディションで変わり、Professional Edition には Partial Copy と Full がありません。種類ごとの違いは次のとおりです。

Sandbox の種類 コピーされるもの 更新の間隔 データ容量
Developer メタデータのみ 1日 200 MB(アップグレードで400 MB)
Developer Pro メタデータのみ 1日 1 GB(アップグレードで2 GB)
Partial Copy メタデータとサンプルデータ 5日 5 GB
Full メタデータと全データ 29日 本番と同じ

Developer Edition の作り方(2026年10月時点)

Trailhead の手順を整理すると、次の流れです。画面の文言は変わることがあります。

  1. Salesforce Developers の Free Trials ページ(developer.salesforce.com/free-trials)で Get a Developer Edition を押して登録に進む(公式資料が示す登録ページは developer.salesforce.com/signup)
  2. 登録フォームを入力する
  3. 届いたメールのリンクからアカウントを有効にする
  4. Developer Dashboard に移動する
  5. New Salesforce Org ボタンを押す
  6. 組織名、種類、エディションを入力して Create Org を押す

自分のメールを確実に受け取れるアドレスを使います。後述のとおり失効の警告もメールで届くので、会社を辞めたら読めなくなるアドレスは避けるのが無難です。これは編集部のおすすめです。

何日で消えるか:45日のルール

ここは資料によって書き方が違います。Trailhead には期間の制限がないと書かれていますが、ヘルプには明確な条件があります。このページでは条件の書かれたヘルプに従います。

ヘルプの中でも、冒頭の文は45日で直ちに削除と読める書き方で、続く表は14日間の猶予を示しています。猶予に頼らず、45日以内にログインしてください。

最後のログインから45日で失効の対象になり、警告メールが届き、14日目まではログインで戻せるが、15日目以降は戻せないことを示す時間軸の図
45日ログインがないと失効の対象になる。戻せるのは14日目まで
種類 失効の対象 1〜14日目 15日目以降
Developer Edition(Agentforce、Data Cloud を含む) 45日ログインなし ログインで戻せる 戻せない
Developer Edition (Legacy) 180日ログインなし ログインで戻せる 15〜44日目はサポート経由、45日目以降は戻せない

日数は失効の対象になってからの数え方です。次の組織は例外です。

  • 管理パッケージをリリースした組織
  • 名前空間の登録に使った組織
  • Environment Hub を有効にした組織
  • Trailblazer Community や Partner Community へのログインに使う組織
  • Trialforce のソース組織
  • 接続アプリケーションを作った組織(インストールしただけなら例外にならない)

失効すると組織は戻りませんが、ユーザー名は削除の後に再利用できます。残したい成果物は Git に置いておきます。ソースの管理はSalesforce CLI の始め方で扱います。

できることと制限

Trailhead の説明では、データの上限などの小さな制約を除けば、ほかのエディションに近い形で Salesforce CRM を使えます。ただし、下の表のとおり容量とユーザー数は小さく決まっています。

項目 Developer Edition の割り当て
データ容量 5 MB(ヘルプの容量の表)
ファイル容量 20 MB
作成できるユーザー 2
カスタムオブジェクト 400
オブジェクトあたりのカスタム項目 500
カスタムアプリ 10
フローとプロセスの合計 4,000(有効は2,000)

データ容量は資料で数字が違います。ヘルプの容量の表と Connect REST API ガイドは5 MB、Trailhead の比較表は250 MB です。自分の組織の実際の値は、設定のクイック検索で Storage Usage(ストレージ使用状況)を開いて確かめてください。どちらにしても、大量データの検証には向きません。レポートの設計を試す程度のサンプルなら十分です。

ガバナ制限の考え方は同じなので、フローや Apex の練習はできます。一方で、性能テストと負荷テストに対応するのは Full Sandbox だけです。Developer Edition の結果を本番の性能の目安にはしないでください。

Agentforce と Data 360 の扱い

今の Developer Edition には Agentforce と Data 360(旧 Data Cloud)が含まれます。ヘルプでは「Developer Edition with Agentforce and Data Cloud」という呼び方も残っています。押さえる点は次のとおりです。

  • Agentforce の LLM 生成リクエストは1時間150回まで
  • 割り当ては Legacy と同じ
  • エージェントを作る順序は、Data Cloud の設定、Einstein 生成 AI の有効化、Agentforce の有効化、エージェントの作成
  • 既定のシステム管理者ユーザーが作られているので、無効にして管理者を自分だけにすることをヘルプが勧めている
  • 制限を超えた使い方をすると、Salesforce が機能を止めることがある

古い組織には新しいライセンスを足せません。Agentforce が画面にない場合、設定の問題ではなく、組織が作られた時期の問題かもしれません。ヘルプは、その場合は新しい Developer Edition を作るよう案内しています。

2026年4月には Agentforce Vibes IDE も入りました。旧 Code Builder で、ブラウザの中で動く VS Code です。設定から開けて、Salesforce CLI と拡張が入っています。パソコンに何も入れたくないときの選択肢になります。

ただし Agentforce Vibes の AI の利用枠は小さい点に注意します。FAQ によると、Developer Edition では組織あたり110リクエストか150万トークンで、最初の利用から1か月、更新はありません。2026年4月のブログには毎月更新と書かれていますが、それは5月末までの話です。使い切っても、エディタとしての IDE が使えなくなるかどうかは確かめられませんでした。

作った後に試すこと

作っただけで放置すると、ログインのないまま45日で失効の対象になります。編集部のおすすめは、次の順に小さく試すことです。

カスタムオブジェクトを作る、フローを作る、SOQLで確かめる、CLIでつなぐ、Trailheadに接続する、の5段階を左から右へ並べた図
画面の設定から始めて、SOQL と CLI へ進む
  1. カスタムオブジェクトと項目を作る:参照関係を1つ作ります。主従関係と参照関係の違いを見ながら進めます。
  2. フローを作る:レコードトリガーフローで子レコードをまとめて更新します。ループの中で更新しない書き方をそのまま試せます。
  3. SOQL でデータを確かめる:開発者コンソールで、親から子へのクエリを書きます。SOQL の書き方入門が手順です。
  4. CLI からつなぐ:Salesforce CLI の始め方に沿って、ローカルからメタデータを取り出します。
  5. Trailhead に接続する:プロフィールのハンズオン組織から Developer Edition を接続すると、バッジの確認にも使えます。

本番のデータ、顧客の個人情報、本番の認証情報は入れないでください。これは編集部のおすすめで、会社の規程があればそちらに従います。

スクラッチ組織に進むとき

Developer Edition は Dev Hub にもできます。ただし次の点を理解してからにします。

  • スクラッチ組織とパッケージバージョンは1日6個まで、有効なスクラッチ組織は3個まで
  • Dev Hub は一度有効にすると戻せない
  • Developer Edition が失効すると、パッケージバージョンにアクセスできなくなる

配布するパッケージを作るなら、Developer Edition より有効な本番組織を Dev Hub にする方が、公式の説明に沿っています。

よくある失敗

  • 自社の組織の代わりに使う:本番の設定がないので、競合は見つかりません。自社の変更は Sandbox で試します。
  • 放置して失効させる:残したいものは Git に置き、月に1回はログインします(編集部のおすすめ)。
  • 古い組織で新機能を探す:ライセンスは後から足せないので、新しく作ります。
  • Playground にない機能のバッジに使う:Agentforce などのバッジでは、専用の組織への登録を求められることがあります。Trailhead の案内に従います。
  • Sandbox をハンズオンに接続しようとする:接続できるのは Playground と Developer Edition だけです。

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よくある質問

Salesforce Developer Edition は無料ですか?
無料です。Developer Edition は誰でも登録でき、期限も決まっていません。ただし45日ログインしないと削除の対象になるので、定期的にログインする必要があります。
Developer Edition は何日で消えますか?
Agentforce と Data Cloud を含む今の Developer Edition は、45日ログインがないと失効の対象になります。警告メールの後、14日目までにログインすれば戻せますが、15日目以降は戻せません。旧版の Developer Edition (Legacy) は180日です。
Developer Edition と Trailhead Playground の違いは何ですか?
Trailhead Playground は Developer Edition に Trailhead 用のデータとパッケージを加えた組織です。バッジの学習なら Playground、自分のアプリや検証を残すなら Developer Edition が向きます。
Developer Edition で Sandbox は作れますか?
作れません。Sandbox は本番組織のコピーで、本番組織からしか作れません。自社の設定を使って検証するなら、本番組織で Sandbox を作ります。
Developer Edition で Agentforce は使えますか?
使えます。今の Developer Edition には Agentforce と Data 360(旧 Data Cloud)が含まれます。Agentforce の生成リクエストは1時間150回までです。古い組織には追加されないので、新しく作り直します。