Salesforceとは何か:仕組み・基本用語・オブジェクトの関係を図解で整理
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この分野の記事(6本)

【図解】データローダー(Data Loader)の使い方:インストール、Upsert、やってはいけない操作
Salesforce のデータローダー(データローダ)の使い方を解説します。インポートウィザードとの違い、Java 17 以降のインストール、Upsert と外部 ID、Hard Delete の危険、文字化けの直し方を判断基準の図で整理します。

Salesforce リードの取引開始を図解:取引先・取引先責任者・商談に何が起きるか
Salesforce のリードの取引開始では、1件のリードが取引先・取引先責任者・商談に分かれます。項目マッピングの条件、既存レコードへの統合で空欄しか埋まらない点、変換が止まる原因を図で解説します。

主従関係と参照関係の違い:判断基準7つと多対多の作り方
Salesforceの主従関係と参照関係の違いを、積み上げ集計、所有者、削除時の動き、共有など7つの基準で比べます。多対多を作る中間オブジェクトの注意点と、変換の条件も図解します。

プロファイルと権限セット、権限セットグループの使い分け:権限設計の考え方
Salesforceのプロファイルと権限セットの違いは、基本設定か権限の追加かです。プロファイルは1人1つ、権限は権限セットで足します。グループとミュートの使い方、廃止の話の現状も整理します。

Salesforce カスタムレポートタイプの設計を図解:関連の必須と任意、結合レポートの使い分け
Salesforce のカスタムレポートタイプは、関連が必須か任意かで抽出範囲が変わります。任意の子に条件を置くと親が残る理由、兄弟の子を並べる結合レポートの使い方、制限値をベン図で解説します。

Salesforceのレコード共有モデルを図解:組織の共有設定・ロール階層・共有ルール・手動共有
Salesforceの共有ルールとロールの違いは、横に開くか縦に開くかです。組織の共有設定で閉じ、ロール階層、共有ルール、手動共有の順に開く考え方と、上限値、ハマる点を図解します。
Salesforceとは:顧客の情報を一か所に集めるクラウドCRM
Salesforce は、顧客データの管理、営業の管理、業務の自動化に使うクラウド型の CRM(顧客関係管理)プラットフォームです。インターネット経由で使う SaaS なので、自社でサーバーを持たず、基盤の運用と保守は Salesforce 側が担います。
製品は目的ごとに分かれています。営業向けの Sales Cloud、問い合わせ対応向けの Service Cloud、マーケティング向けの Marketing Cloud、EC 向けの Commerce Cloud などです。ただ、新任の管理者が最初に覚えるのは製品の一覧ではありません。どの製品でも共通する、データの持ち方と権限の考え方です。
Salesforceの仕組み:オブジェクト、項目、レコード
Salesforce の用語は、表にたとえると整理できます。オブジェクト(Object)が表、項目(Field)が列、レコード(Record)が行です。「取引先」オブジェクトがあり、「取引先名」や「電話」という項目があり、1社分のデータが1レコードになります。
オブジェクトには2種類あります。取引先や商談のように最初から入っている標準オブジェクトと、自社の業務に合わせて作るカスタムオブジェクトです。標準オブジェクトで表せる業務は標準を使い、足りないときにカスタムを足す、と考えると設計が崩れにくくなります。これは編集部のおすすめです。
基本用語の一覧
まず押さえたい語を表にまとめます。画面に出る日本語の名前と、英語の名前を並べました。英語の名前は公式ドキュメントや Trailhead を読むときに使います。
| 用語 | 英語 | 意味 |
|---|---|---|
| オブジェクト | Object | データを入れる表 |
| 項目 | Field | 表の列。電話、金額など |
| レコード | Record | 表の1行。1社、1件の商談など |
| リード | Lead | まだ見込みの段階の相手 |
| 取引先 | Account | 取引の相手である会社 |
| 取引先責任者 | Contact | 取引先に所属する人 |
| 商談 | Opportunity | 進行中の案件。金額、完了予定日、フェーズを持つ |
| 見積 | Quote | 提示する価格の記録 |
| 契約 | Contract | 取り交わした契約の記録 |
| プロファイル | Profile | ユーザーの基本設定。1人に1つ |
| 権限セット | Permission Set | 機能の権限を足すための束 |
| ロール | Role | 階層の中の位置。見えるレコードの範囲に関わる |
リードから契約まで:オブジェクトの関係
営業の流れは、そのままオブジェクトのつながりになります。展示会で名刺をもらった相手は、まずリードとして登録します。リードは会社名も担当者名も1レコードに入れておく、仮置きの箱です。
見込みがあると判断したら、取引開始(Convert)を実行します。リードの情報から取引先と取引先責任者が作られ、任意で商談も作られます。会社名は取引先名と商談名に、メールは取引先責任者に入ります。取引開始後のリードは参照のみになり、活動履歴は新しいレコードへ引き継がれます。

分かれた後の関係はこうなります。1つの取引先に、複数の取引先責任者と複数の商談がつながります。取引先と取引先責任者は、一対多の参照関係の代表例です。
商談では、何をいくらで売るかを商品と価格表で管理します。商談に商品を載せるのが商談商品で、見積はその価格を提示するための記録です。見積は商談、価格表、契約、取引先への参照項目を持ちます。契約は商談、注文、見積と関連付けられます。
リードの項目の対応付けと、取引開始で失敗しやすい点はリードの取引開始の解説にまとめています。表どうしのつなぎ方は主従関係と参照関係の違いで扱います。
権限と共有:機能とレコードを分けて考える
Salesforce の設定で迷いやすいのが、「見えない」という相談です。原因は大きく2つに分かれます。
1つ目はオブジェクトや項目の権限です。そもそも商談を開けるか、金額の項目を見られるかを、プロファイルや権限セットで決めます。詳しくはプロファイルと権限セットの使い分けを読んでください。
2つ目はレコードの共有です。商談は開けるが、他の人の商談は見えない、という状態です。組織の共有設定、ロール階層、共有ルール、手動共有で決めます。詳しくは共有モデルの図解で説明しています。

レコードタイプとページレイアウトの違い
同じ商談でも、新規の案件と更新の案件では進め方が違うことがあります。こうした分け方に使うのがレコードタイプとページレイアウトです。
レコードタイプ(Record Type)は、業務プロセス、選択リストの値、ページレイアウトを利用者ごとに分ける仕組みです。商談、ケース、リードなどでは、業務プロセスと組み合わせてフェーズの値を切り替えられます。
ページレイアウト(Page Layout)は、画面に出す項目や関連リストの並びを決めるものです。どのレイアウトが表示されるかは、プロファイルとレコードタイプの組み合わせで決まります。
| 比較 | レコードタイプ | ページレイアウト |
|---|---|---|
| 分けるもの | 業務プロセス、選択リストの値 | 画面の項目と並び |
| 使う場面 | 同じオブジェクトで業務の流れが違う | 部署ごとに画面を見やすくしたい |
| 割り当て先 | プロファイル、権限セット | プロファイルとレコードタイプの組み合わせ |
| セキュリティになるか | ならない | ならない |
注意点が1つあります。どちらもデータを隠す仕組みではありません。レコードタイプの割り当ては作成と編集を左右しますが、参照を止めるものではありません。見せたくない項目やレコードには、項目レベルセキュリティと共有を使います。
次に読む記事
このサイトでは、設計の記事と資格の勉強法を行き来できるようにしています。読む順番の例です。
- 共有モデルの図解:誰にどのレコードを見せるか
- プロファイルと権限セットの使い分け:誰に何の機能を許すか
- 主従関係と参照関係の違い:表をどうつなぐか
- レポートタイプとダッシュボードの設計:貯めたデータをどう見るか
- Flow の基本と自動化:入力の手間をどう減らすか
資格を目指す人は認定資格のページから、認定アドミニストレーターの勉強法へ進んでください。
よくある質問
- Salesforceとは何をするシステムですか?
- Salesforceとは、顧客の情報、営業の進み具合、問い合わせなどをクラウド上で一元管理し、業務の自動化までできるCRMのプラットフォームです。
- Salesforceのオブジェクトとは何ですか?
- Salesforceのオブジェクトとは、データを入れる表のことです。取引先や商談が標準で用意され、自社用のカスタムオブジェクトも作れます。
- リードと取引先の違いは何ですか?
- リードはまだ見込みの段階の相手を1レコードで持つオブジェクトで、取引先は取引先責任者や商談がぶら下がる会社のオブジェクトです。リードは取引開始で取引先へ移ります。
- レコードタイプとページレイアウトの違いは何ですか?
- レコードタイプは業務プロセスや選択リスト値の分け方を決め、ページレイアウトは画面の項目の並びを決めます。どのレイアウトが出るかはプロファイルとレコードタイプの組み合わせで決まります。